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社会福祉法人 誠光会

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2014年1月25日

椎ノ木荘

たった一人の山2014.1.24

Imgp1908

岳滅鬼山(英彦山南西)に行ってきました
雪が覆っていて
トレース(先行の足跡)がありません
少し不安を持って登りました
岩場に氷が張り付き
危険場所がありましたが
難所も無事やり過ごし
山頂を折り返しました
帰りは、自らの足跡を辿りますが、
途中、2つのことに想いをいたしました
1つは、
私の歩行が「がに股」であることを、
不承ながら発見しました
雪上のビブラム底の軌道が
はっきり物語っています
これは反論なしです
もう1つは
ほんの僅かに時を経て置いて来た自分の痕跡(足跡)が、
とても、愛おしく感じるのです
登りに刻んだ温かい息遣いと、確かな生の軌跡
僅かな経過(2時間ほど)ですが、
疑いもない過ぎ去りし時
すぐにでも消滅(雪解け)しそうな淡いさ(痕跡)に
愛おしさと憐みを感じます
このエモーショナルな思慕の気持ちが
歩みを返し、登りにつけた足跡を再び追って行きたいと思うのです
さて、そんなセンチメンタルを
そっと、深山に置き去りにし
寒さに張りつめたような
澄み切った沢の音を耳にすると
この山行の終わりが近いことを知らせます
人知れず、ひっそりと佇む中、
雪を踏みしめる音だけが
僅かにその存在を告げていました

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